2019年7月某日、親猫とはぐれてしまい、物置の下に住んでいた子猫(生後2ヶ月弱、約600g)を保護しました。幸い、動物飼育の経験が豊富な知り合いの方に里親になっていただくことができました。
どうするのが子猫にとっていいのか検討する過程で調べ、浮上した選択肢について記録しておきたいと思います。もし庭先などで生まれた子猫ちゃんをどうするか困られている方の参考になれば嬉しいです。
捕獲方法
- 自分で捕獲する
- 保護ボランティアをされている方にお願いする
自分で捕獲する場合、捕獲ケージをどこかで調達する必要があります。
有料レンタル業者もありますが、ボランティア団体や病院で貸し出してくれるところもあるようです。
費用について(1頭あたり)
- 自分で里親を探す場合(知り合いor地域のボランティア団体の譲渡会を利用)
- 捕獲ケージ費用:無料〜1,000円程度(有料レンタルの場合)
- ボランティアさんの手間賃&交通費:3,000円〜5,000円程度
- ワクチンと検査代:10,000円〜15,000円(必要に応じ、金額は病院による)
- ケージやご飯代など:10,000円〜15,000円(一時的に自宅保護が必要な場合)
- 保健所に連れて行く場合
- 捕獲ケージ費用:無料〜1,000円程度(有料レンタルの場合)
- ボランティアさんの手間賃&交通費:3,000円〜5,000円程度
*自治体によっては殺処分されてしまう可能性もあるので、事前に各自治体の保健所を訪問し、状況を確認してから連れて行ってください。奈良市の場合は殺処分はほぼゼロに近くなっていますが、受け入れ数にも限界があるので、「I.自分で里親を探す(知り合いor地域のボランティア団体の譲渡会を利用)」ことが推奨されています。
- 地域猫として育てる(TNR=Trap/捕獲し、Neuter/不妊去勢手術を行い、Return/元の場所に戻す)
- 捕獲ケージ費用:無料〜1,000円程度(有料レンタルの場合)
- ボランティアさんの手間賃&交通費:3,000円〜5,000円程度
- ワクチン代と検査代:10,000円〜15,000円(病院によります)
- 不妊手術代:20,000円〜30,000円くらい(病院・性別によります)
*不妊手術代は、自治体により無料チケットがもらえる場合があります。2019年度現在、奈良市は「さくらねこ無料不妊・去勢手術助成事業(行政枠)」に参加しており、事前申請が必要ですが無料チケットの取得ができます。
メリット・デメリット
- 自分で里親を探す場合(知り合いor地域のボランティア団体の譲渡会を利用)
- 保護した人の手間と費用がかかる
- 里親が長期間見つからない場合、その間面倒を見る必要がある
- 自分で里親さんを選べるので、譲渡後の猫ちゃんの様子を把握しやすい
- 保健所に連れて行く場合
- 里親が見つからない場合、自治体によっては殺処分されてしまう可能性あり
- 生後3ヶ月以上経過している場合、引き取ってくれない自治体もあるようです
- 地域猫として育てる場合
- 親子でいる場合、一緒の保護が望ましい
- 地域に戻したあと、家の外で見かけたらたまにごはんをあげる等の配慮が必要
- 近所の方が餌あげを気にされる場合、理解してもらう必要がある
ノラ猫を放置したらどうなるのか
猫は繁殖力がとても高く、年に3〜4回出産が可能と言われています。1回に産む子猫は5〜6匹。放置しているとあっという間に増えてしまいます。猫が増えすぎると、交通事故で亡くなる猫が増えてしまったり、食べ物の不足で餓死してしまったり、庭などへの糞尿が増えたり、人間との共存が難しくなってしまいます。日本ではまだまだ保護された動物を殺処分する自治体も多いため、せっかくの命を悲しい形で終わらせてしまうことになってしまいます。私たちの経験が、そうならないための、ほんの少しのきっかけとなれば嬉しく思います。
興味のある方はぜひ「TNR活動」についても調べてみてください。猫ちゃんにとっても人間にとっても、住みやすく幸せな世界になりますように。